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小さなボディで、大きく使える。これで身近な価格とくれば、軽キャブワゴン(ミニ・ミニバン)を注目しないわけにいかないでしょ。今回は、新型エブリイ・ワゴンの紹介と一緒に、ライバルたちとの比較もお届け。最高の1台を見つけてほしい

装備が充実!!ますます快適に
セミキャブスタイルの軽商用車や軽ワゴンは、キャブオーバータイプの軽カーをルーツとしている。スズキのエブリイも、その例に漏れない。そのルーツは、今から41年前の1964年9月にデビューしたスズライト・キャリイバンだ。82年にキャリイバン・エブリイへと進化し、99年には待望のエブリイ・ワゴンが登場している。
だが、初代エブリイ・ワゴンは商用車イメージを引きずっていた。ホンダのバモスやダイハツのアトレーと争い、苦戦したからだろう。2代目エブリイ・ワゴンは最初からファミリーカーとして設計され、使い勝手を飛躍的に高めている。商品コンセプトは『毎日使える、楽しめる道具』だ。開発に当たっては3つのテーマを掲げた。
最初は存在感のあるスタイリング、2つ目は充実した装備である。3つ目は広くて上質な居住空間だ。エクステリアは、シャープな直線を基調とした切れのよいデザインを採用した。フロントフードを意識的に高くし、ワゴンR風のヘッドランプと幅広のバンパーで個性を主張している。サイドビューは、BピラーとCピラーをブラックアウトして連続感のあるウインドグラフィックを演出した。Jラインの力強いDピラーも特徴のひとつだ。
充実した装備もセールスポイントにあげられる。専用キーレスリモコンスイッチや運転席スイッチなどで開閉するパワースライドドアを、軽自動車として初めて採用した。PZターボはリヤ左側、電動オートステップも装備するPZターボスペシャルはリヤ両側がパワースライドドアだ。主力グレードはスライドドアクローザーやオートエアコンも標準装備する。
エンジンはK6A型3気筒DOHCで、NAとターボを設定した。ミッションはNAエンジンが5速MTと3速AT、ターボは4速ATだ。標準ルーフだけでなくハイルーフ仕様も用意されている。4WDシステムはターボ車だけがフルタイム式だ。
第2世代となる軽キャブに注目したい
軽自動車の衝突安全が厳しくなり、キャブオーバーの1BOXはセミキャブスタイルのミニバンへと進化した。このジャンルの軽ミニバンは第2世代にバトンタッチしつつある。が、このジャンルのベンチマークとなっているのは99年6月にモデルチェンジしたホンダのバモスだ。エブリイもアトレーも、バモスを最大のライバルと考えている。また、バモスだけでなく、三菱のタウンボックスとスバルのディアス・ワゴンも手強いライバルだ。
ディアスを除き、3気筒エンジンを積んでいる。スーパーチャージャーを装着するディアス以外はターボ仕様を設定した。ちなみにアトレー・ワゴンはターボだけに絞り、NAエンジン搭載車を用意していない。エンジンの実力は伯仲している。クルージング時の静粛性が高いのはバモスとアトレーだ。後出しのエブリイが、どのくらい快適性を高めているか、興味深い。
4輪独立懸架のサスペンションを採用するのはディアスだ。当たりのソフトな乗り心地を売りにする。乗り心地と操縦安定性の妥協点が高いのはアトレーだ。フラットな乗り心地を手に入れ、突き上げを上手にいなしている。バモスも快適性は高いが、操舵の応答性はちょっと過敏すぎる印象だ。エブリイはワゴンR譲りのサスペンションだから、コントロール性に優れ、乗り心地も悪くないだろう。
キャビンは最新設計のエブリイに一日の長がある。今まではアトレーが高得点だった。前席は開放的だし、後席も満足できる足もとスペースを確保している。タウンボックスは設計の古さが顔を覗かせるが、不満のない居住空間を稼ぎ出していた。この2車と比べると、バモスとディアスは後席の足もとスペースがちょっと狭い。その反面、ラゲッジルームの奥行きは文句なし。4人乗っても荷物をたくさん積める。
後席の足元スペースがアトレーより余裕があり、ラゲッジルームもそれなりに広いのがエブリイだ。後席の足元スペースはクラストップの広さだし、荷室も実用になる広さを確保した。高さ方向の余裕はハイルーフのアトレーに一歩譲るものの、実用性能はクラスレベルを超えている。荷物を積みやすいだけでなく、収納場所も多い。バックドアの開閉もスムースだ。
 走りの実力は未知数だが、クラス平均を上回ることは確実である。燃費性能や取り回し性も上位に食い込むはずだ。一歩リードするのは第2世代になったアトレーとエブリイである。とくにエブリイはトータル性能が高い。
エンジン

エブリイ・ワゴンの心臓は、アルミ合金製のK6A型3気筒DOHCだ。NAエンジンは36kW/62N・m(49ps/6.3kg−m)、インタークーラー付きターボは47kW/103Nm(64ps/10.5kg−m)を発生する。アトレー・ワゴンは3気筒DOHCターボだけに絞り込んだ。両車ともターボ搭載車のパワースペックは同じである。試乗はこれからだが、予想は高回転のパンチ力と軽快感はエブリイがリード。低回転の扱いやすさはアトレーが一歩上だろう。だが、カムのプロフィールを変更し、ターボ特性を見直したエブリイは、扱いやすさも大きく向上しているハズ。トータルではアトレーを凌ぐ実力派か? NAエンジンを用意し、選択肢が多いのも強みといえる。
ラゲッジルーム

荷室高はハイルーフを採用するアトレーのほうが90mmほど余裕があった。だが、奥行きや横方向は大差ない。両車とも満足できる広さを確保し、かさばる荷物や長尺物も積みやすい。エブリイ・ワゴンが採用する助手席の前倒し機構は便利だ。テーブルとして使えるし、長い荷物を積むときにも重宝する。また、20個のラゲッジユーティリティホールも荷物を積むときにありがたい装備だ。シートアレンジもエブリイ・ワゴンのほうが洗練されている



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